薬剤師の将来性は?今後、薬剤師の転職市場はどうなる?

男性薬剤師の将来性

女性が結婚を考える時、
結婚相手である男性の仕事や将来性が気になるのは当然のことだと思います。

 

恋人ならまだしも、結婚相手となると自分の将来がかかってきますからね。

 

男性薬剤師だけでなく、
女性薬剤師も他人ごとではない薬剤師の将来性について考えてみました。

 

 

 

 

男性薬剤師の将来性はある?

 

もう何年も前から「将来、薬剤師は過剰になる」ということが言われています。
この薬剤師過剰論は、薬剤師であれば誰もが気になる話題です。

 

学校教育法が改正され、薬学部の新設ラッシュが起こり、
多くの薬剤師が誕生することを受け、薬剤師過剰論にさらに拍車がかかるようになりました。

 

また、2009年からは、登録販売者制度が施行され、ドラッグストアでは薬剤師がいなくても、
第一類医薬品以外であれば一般用医薬品を販売できるようになりました。
これにより、ますます薬剤師の需要が減るのではと懸念する声も高まることになったのです。

 

このような状況下で薬剤師免許を取っても仕事がない状況になってしまうのではないか、
給料が下がってしまうのではないかと薬剤師が不安に感じるのも無理はありません。

 

 

薬剤師はもうすでに過剰になっている!?

 

薬剤師が過剰になると言われる背景のひとつに薬学部の新設ラッシュがあります。
私立大学の薬学部は、1983年に摂南大学に設置されて以来、
29校体制が続いていました。

 

しかし、2003年度から2008年度だけで27の私立大学で薬学部が設置され、
薬学部の定員は私立大学だけで5400名も増加しています。
これでは薬剤師が過剰になると考えられても仕方ないですよね。

 

厚生労働省の「薬剤師儒供の将来胴体に関する検討会」(2007)によると
薬剤師は2009年の時点で、すでに供給が需要を上回っており、
過剰状態になっているのです。

 

年度

総薬剤師数

需要

2009年

338,515

244,329

2010年

337,587

247,851

2011年

334,600

251,581

2012年

339,646

255,248

2013年

347,158

258,966

2014年

354,976

261,469

2015年

362,799

262,451

2016年

370,034

263,417

2017年

376,856

264,401

 

 

これによると、2006年の段階ですでに需要が供給を上回っていて薬剤師は飽和状態になっています。
2016年では10万人以上の薬剤師が過剰になっていることになります。

 

しかし、現在のところ、薬剤師が過剰になっているとの実感はありません。
確かに都市部では薬剤師の充足感はありますが、
地方などではまだまだ薬剤師不足で悩んでいる調剤薬局やドラッグストアがたくさんあります。

 

 

なぜ、このような状況になっているのか・・・。
その理由を考えてみました。

 

 

なぜ薬剤師は過剰にならないのか

 

薬剤師は女性が多い

薬剤師が充足しない一番の理由は、女性の割合が多い職種だからです。
薬剤師は、約6割以上が女性なので、出産や育児で家庭に入る人が増えます。

 

そのため、薬剤師の有資格者は多くても
実際に出産や子育てで仕事を辞めてしまったりして
仕事をしている薬剤師の人数は、
薬剤師試験の合格者と比較して、かなり少ないのが現状です。

 

 

調剤以外の仕事をしている薬剤師が多い

薬剤師は、調剤薬局や病院、ドラッグストアでの調剤業務以外にも様々な職種があります。
例えば、製薬会社、CRO、医薬品卸会社やメディカルライターなどです。
下記の通り、薬剤師免許保有者の約1/4が調剤業務以外の仕事をしています。

 

薬剤師の施設・業務種別の割合は、
薬局 55.9%
病院・診療所 19%
大学 1.8%
企業 15.1%
衛生行政機関 2.3%
(厚生労働省 平成26年医師・歯科医師・薬剤師調査の概況)

 

つまり、国家試験の合格者が、調剤に従事している薬剤師の人数にならないということが
薬剤師が過剰になっていない一つの原因です。

 

 

薬剤師は地域による偏りが大きい

薬剤師は都市部に集中しており、地域偏在などで需給バランスが崩れています。
たとえば、東京でも23区と多摩地域では、働いている薬剤師の人数に10倍以上の差がついています。
(厚生労働科学研究報告)

 

さらに地方では慢性的な薬剤師不足が深刻が続いています。
同じ業務内容でも東京だと年収500万円なのが、
地方に行くと700万円なんてケースが少なくありません。

 

 

薬剤師の将来性と今後求められるもの

 

今すぐに薬剤師が過剰になり就職することが難しくなるとは考えにくいですが、
都市部などでは「薬剤師免許を持っている人なら誰でもOK」という時代は終わりに近づいています。

 

免許を持っているだけの薬剤師は必要とされなくなり、薬剤師として何ができるのか、
免許以外のスキルが求められる時代になっていきます。
調剤業務以外に何か提供できるスキルはあるか今一度考えてみてはどうでしょうか。

 

医薬品に関する知識はもちろんのこと、
それ以外に身につけておくスキルとしては次のようなものです。

 

 

コミュニケーション能力

これからの時代求められるのは、地域密着型の薬局や薬剤師です。
2016年4月の調剤報酬で新設された「かかりつけ薬剤師」は、
それを示す最たるものと言えるでしょう。

 

患者さんの健康相談を受けたり、患者さんに必要とされる薬剤師になるためには、
コミュニケーション能力にたけた薬剤師の存在が必須になります。

 

 

在宅医療

高齢化が増え、今後さらなる高齢化社会に突入する日本において、
医療費の増加は避けられません。
そのため、厚生労働省は医療費抑制効果を狙い、在宅医療を推進しています。

 

診療報酬においても在宅医療に対し手厚く、診療報酬が高めに設定されています。
この傾向は今後さらに進むと考えられるため、
在宅療養支援薬剤師やプライマリ・ケア認定薬剤師などの資格を取っておくのも
有用ではないでしょうか。

 

 

研修認定薬剤師

2016年4月から新設された「かかりつけ薬剤師制度」。
このかかりつけ業務を行わない薬局は、翌年から調剤基本料が半分に減算されます。
調剤基本料は、処方箋の受付1回に算定する、薬局の最も基礎となる点数です。
これが1/2に減算されるとなると、薬局経営にとって大打撃です。

 

そのため、調剤薬局経営者が、かかりけ薬剤師を必要とするのは言うまでもありません。
つまり、薬局経営者は、同じ薬剤師を雇うなら
「かかりつけ薬剤師」として働いてくれる薬剤師を雇いたいのは当然のことだと思います。

 

この「かかりつけ薬剤師」の算定要件の1つが、「研修認定薬剤師」であることです。

 

将来、必要とされる薬剤師でいつづけるためにも
「研修認定薬剤師」はぜひとも取得しておきましょう。

 

 

将来、必要とされる薬剤師になるためには?

 

これから必要とされる薬剤師であるためには、
働き方も自分で考え選んでいかなければいけません。
薬剤師の将来性や業界の流れを知りたい場合は、
薬剤師転職サイトを使うのが、確実で効率的な方法です。

 

 

転職サイトのコンサルタントは、調剤薬局や病院の採用担当者とパイプがありますので、
求人先が求めている薬剤師については一番良く知っています。

 

「今、どういう薬剤師が求められているのか」、
「今後、薬剤師の市場はどうなって行くのか」コンサルタントのアドバイスを受け、
スキルアップできる職場を見つけるのが最も効率的です。

 

2〜3社ほど登録してコンサルタントから話を聞くとある程度の状況は把握できます。
転職サイトに登録すれば、無料で転職のプロに相談できるので、使わないともったいないです。

 

おすすめできる転職サイトをまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

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